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「雷神2」本格的な観測に向けて順調に調整中

2014/06/12

研究成果のポイント
  • 超小型地球観測衛星「雷神2」は、5月24日(土)に種子島から打ち上げに成功。
  • 魚眼CCDカメラ(WFC)を用いた撮影試験に成功。
  • リアクションホイールを用いた衛星姿勢制御試験などを実施し、正常動作を確認。
【研究成果の概要】

東北大学と北海道大学が共同開発した超小型地球観測衛星「雷神2」は、5月24日(土)鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、その後、順調な試験運用を続けています。 これまでに、魚眼CCDカメラ(WFC)を用いた撮影試験、リアクションホイールを用いた衛星姿勢制御試験などを実施し、各機器が正常であることを確認しています。打ち上げ2週間目となる6月6日夜までに撮影した画像の一部(資料1~3)を公開します。 今後、高解像度多波長望遠鏡システム(HPT)や、ボロメータアレイ(BOL)の撮影試験等を行い、本格的な科学観測のための準備を整えていく予定です。

【研究背景】

2009年から、東北大学が衛星バスシステム、北海道大学が搭載機器を担当する形で開発を行ってきた、重さ約43kgの「雷神2」衛星が、JAXAのALOS-2衛星(だいち2号)の相乗り衛星として、H-IIA -24号機ロケットによって無事打上げられました。雷神2には、世界初となる400波長で地上5m解像度での撮影が可能な高解像度多波長望遠鏡システム(HPT)や、高高度発光現象であるスプライトの観測装置など、先端的な観測装置が搭載され、それらの運用を可能にする、超小型衛星としては世界最高クラスの高精度姿勢制御を目指しています。

【研究成果】

雷神2は、打ち上げ以降順調な飛行を続けています。これまでに、魚眼レンズを付けた高感度CCDカメラ(WFC)を用いた撮影試験を行い、日本付近の昼側の雲画像や夜景を捉えることに成功しました。また、姿勢制御用のリアクションホイールを用いた衛星姿勢制御試験などを実施し、各機器が正常であることを確認しています。

【今後への期待】

今後1ヶ月くらいの間に、全ての機器の正常動作を確認し、本格的な観測を開始できるよう、各種試験を進めていきます。5m解像度での地上撮影は、このクラスの超小型衛星としては世界最高クラスです。また世界初となる波長選択が可能な宇宙用液晶フィルターを用いた撮影が実現すると、大型衛星も含め、人工衛星としては世界最高解像度のスペクトル撮影を達成することになります。こうした技術は、CO2排出権取引の基礎資料となる森林計測や、AI農業(注1)、高度な宇宙漁業(注2)に道を拓くものです。
注1) 高度な計測や情報科学技術などを駆使して、熟練技術を持つ農家の経験やノウハウを広く活用する農業情報科学。
注2) 衛星情報に基づいて漁場推定・予測を行う次世代漁業。

雷神2ウェブページ

東北大学 超小型地球観測衛星「雷神2」

資料:「雷神2」魚眼CCDカメラ(WFC)による地球画像撮影例3点の解説
(資料1)
<昼間の地球画像>
撮影時刻:2014年5月31日11:17(日本時間)
対比のために気象観測衛星「ひまわり」の可視画像と並べて示します。雲の様子が一致していることがわかります。気象画像の上に目安となる円(半径約1,000km)を書き込んであります。
(資料2)
<昼間の地球画像>
撮影時刻:2014年6月6日11:39(日本時間)
対比のために気象観測衛星「ひまわり」の可視画像と並べて示します。雲の様子が一致していることがわかります。気象画像の上に目安となる円(半径約1,000km)を書き込んであります。
(資料3)
<夜間の地球画像>
撮影時刻:2014年6月7日0:08(日本時間)
東シナ海上空より東側を見ています。中央に日本列島があり、右上の明るい部分は太陽光によって地球大気が輝きはじめている様子を示しています。
対比のためにGoogle Earthで作成した撮影画角のイメージを添えてあります。
【お問い合わせ】
東北大学工学研究科・工学部 情報広報室
TEL:022-795-5898
E-mail:eng-pr@grp.tohoku.ac.jp
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