「山元町震災遺構中浜小学校」が 2020年度グッドデザイン・ベスト100を受賞

2020/10/01

このたび、本江正茂准教授(東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻、同 災害科学国際研究所 情報管理・社会連携部門災害復興実践学分野、一般社団法人SSD)がデザイン・ディレクションを担当した「山元町震災遺構中浜小学校」が、「2020年度グッドデザイン・ベスト100」を受賞しました。

「山元町震災遺構中浜小学校」は、宮城県山元町が「大津波の痕跡を出来る限り残したまま整備し、震災の教訓を風化させず、災害に対する備え、意識の大切さを伝承する震災遺構」として、2020年9月から公開しているものです。

審査員からは「震災の記憶を後世に残すための施設としては、さまざまな点で他に類を見ない特徴を持っているといえよう。整備にあたって、役所や専門家や教員や住民の意見交換を重ねたという丁寧なプロセス、新たな条例によって震災文化財をそのまま見せることができるようにした制度的な発想、役所の方が分掌を超えて協力したプロジェクトである点など、プロセスにおける柔軟な発想が出来上がった空間の質を格段に高めている。この種の施設を整備する際の、一つのモデルを提示したプロジェクトである」との評価を得ています。

10月1日から11月3日にかけて東京ミッドタウンで開催される「2020年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」展」に「山元町震災遺構中浜小学校」のパネルおよび映像が展示されます。

山元町震災遺構中浜小学校
宮城県沿岸部最南端の山元町立中浜小学校。2011年3月11日、大津波が迫る中、内陸の避難場所までの移動は不可能との判断から、児童と教職員ら90名は屋上に避難。翌朝全員が救助された。その被災校舎を津波による破壊の痕跡を極力残したまま保存し、内部を含め震災遺構として公開。学校自身を教材に未来の災害への備えを考える場とする。

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