東北大学グリーン未来創造機構グリーンクロステック研究センターの設置について
- 国立大学最大級のサイエンスパーク整備に向けたグリーン分野における新たな産学共創の場の形成 -
2022/12/23
発表のポイント
- 1月1日、東北大学グリーン未来創造機構にグリーンクロステック研究センターを設置する。
- 科学・工学とデータサイエンス・ITをはじめとする先進テクノロジーの融合による実学研究により、グリーン分野に関連する社会課題・ビジネス課題の解決をゴールとした産学共創イノベーション拠点の形成を目指す。
詳細
国立大学法人東北大学(所在地:宮城県仙台市、総長:大野 英男、以下、「東北大学」)は、国立大学最大級のサイエンスパーク整備に向けたグリーン分野における新たな産学共創の場の形成を目的として、東北大学グリーン未来創造機構にグリーンクロステック研究センターを2023年1月1日に設置します。 当センターは、グリーン分野関連企業との産学共創を通じ、次世代放射光施設注1などの最先端施設により取得される各種ビッグデータの分析・利用に基づく研究の推進並びに当該研究の成果の社会実装に関する企画及び立案を行い、Society5.0注2の実現に向けて取り組んでまいります。
地球の環境保全、あるいは枯渇資源の循環利用など、グリーン施策に対して世界的に注目が集まっています。これらの施策は、環境負荷の低減のみならず、「経済成長と雇用の創出」を強調し、産業的な施策を通じて環境に対応していく点が、これまでの環境対策との大きな違いと言えます。しかし我が国では、産官学のいずれにおいても、環境問題と産業との連携が不十分であり、世界的に遅れを取っている状況です。また欧州などのグリーン先進地域では、環境に関するビッグデータが多面的に集積され、その高度分析に基づき、先端科学・先端技術を製品化・実用化にまで結び付ける各種IoTを活用したデジタル化に関する取り組みが加速しています。
これらの状況を踏まえ当センターでは、学外から幅広く多様なマネジメント人材を呼び込むとともに、多様なデータを分析可能な先進テクノロジーを導入することで、アカデミアの持つ幅広いシーズの発掘から社会課題・ビジネス課題の解決までシームレスに対応し、産学共創によってグリーン分野に関するイノベーションエコシステム注3を構築していきます。
東北大学グリーン未来創造機構 グリーンクロステック研究センター
設置日: 2023年1月1日
設置場所: 東北大学工学研究科青葉山東キャンパス
センター長予定者: 岡部 朋永(大学院工学研究科航空宇宙工学専攻 教授)
英語名称: Research Center for Green X-Tech
岡部 朋永 教授
用語解説
注1 次世代放射光施設
東北大学青葉山新キャンパス内「サイエンスパーク」エリアに、2023年に竣工する放射光施設。愛称はNano Terasu(ナノテラス)。
詳細: 東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センター
動画: 東北大学青葉山新キャンパス 次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」
注2 Society5.0
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会。狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において日本が目指すべき未来社会の姿として提唱され、第6期科学技術・イノベーション基本計画にその構想が引き継がれた。
注3 イノベーションエコシステム
産官学にわたる多様な組織が相互に協働、競争を続け、イノベーションを誘発するように働くシステムを指す。基礎研究を始めとする科学的知識を新しい製品・サービスや新しい市場に転換し、経済社会的価値を増大させ、より良い社会を形成する。
関連ページ
グリーン未来創造機構 Webサイト
お問合せ先
東北大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授 岡部 朋永
TEL:022-795-6984
E-mail:tomonaga.okabe.a8@tohoku.ac.jp