二酸化炭素ガス回収・固定化技術の検証試験を開始

- 実際のプラントでの試験に着手 -

2023/07/18

【本学研究者情報】
〇大学院工学研究科土木工学専攻・教授・佐野 大輔
研究室ウェブページ

新日本空調株式会社(代表取締役社長 前川伸二、以下「新日本空調」)と、空港施設株式会社(代表取締役社長 田村滋朗、以下「空港施設」)は、空港施設が所有する東京国際空港航空機汚水処理施設(以下「羽田SDプラント」)において、微生物燃料電池(MFC;Microbial Fuel Cells)を利用した二酸化炭素ガス回収・固定化技術の検証試験を開始いたしました。

新日本空調は、2021年より国立大学法人東北大学(総長 大野英男)大学院工学研究科の佐野大輔教授とともに本技術の実用化研究を進めており、2022年には一般社団法人カーボンリサイクルファンド注1からの研究助成も受けております。今回この研究助成を活用し、羽田SDプラントにおける汚水由来有機物(汚泥)をMFCに供給して連続運転を行い、その運転データを取得する検証試験を行うこととなりました。試験は本年6月初旬から開始しており、8月末まで実施する予定です。本運転データにより、今後の実用化に向けて重要な知見の獲得が期待されます。

空港施設は、国土交通省が推進するエコエアポートの趣旨に賛同し、空港、空港周辺において環境への取り組みを推進しております。今回、本検証試験での連携を通して最新の技術動向に関する知見を得るとともに当社SDプラントでの実用化を模索することで、エコエアポートやカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させてまいります。

新日本空調と空港施設は、両社の連携により二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスによる気候変動への対応に取り組んでまいります。

参考:2021年3月3日配信のニュースリリース「二酸化炭素ガス回収・固定化技術の実用化研究を開始」

用語説明

(注1)一般社団法人カーボンリサイクルファンド

「循環炭素社会」構築により地球温暖化問題と世界のエネルギーアクセス改善の同時解決を目指し、 カーボンリサイクルに係る研究助成活動や広報活動等を行うために民間ベースで設立された一般社 団法人。2023年7月1日時点での会員数は法人124、個人26、地方自治体13、学術団体19。
一般社団法人カーボンリサイクルファンド2022年度研究助成金交付先プレスリリース

お問合せ先

< 研究に関すること >
東北大学大学院工学研究科 土木工学専攻 教授 佐野 大輔
TEL:022-795-7481
E-mail:daisuke.sano.e1@tohoku.ac.jp
< 報道に関すること >
東北大学工学研究科・工学部 情報広報室
TEL:022-795-5898
E-mail:eng-pr@grp.tohoku.ac.jp
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