東北大学工学研究科・工学部
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2006/03/01

災害地情報収集ロボットシステムのプレス公開デモのご案内

東北大学,大阪大学,(独)情報通信研究機構,(株)IHIエアロスペース,(株)映蔵の5機関からなる産学官研究グループ(研究代表者:吉田和哉・東北大学大学院工学研究科教授)は,災害現場で情報収集を行う親子型遠隔ロボットシステムのプロトタイプモデルを開発し、来る平成18 年3月10日に(株)IHIエアロスペース川越事業所(埼玉県川越市)にてプレス公開デモを実施します。
会場案内,取材・見学申込みについては http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/SCOPE/press-release06Feb.pdf 参照。
近年,災害現場での応用をめざしたいわゆる「レスキューロボット」の研究開発が盛んになされていますが,今回開発されたシステムには,以下の特徴があります。


  1. 屋外不整地を走行する大型の親ロボットと,屋内探査を行う複数の子ロボットを統合したロボットシステムを開発しました.これらのロボットは全て無線により遠隔操縦されます.

  2. 親ロボットには,建物の上層階へアプローチするための梯子を搭載しており,子ロボットは梯子を登って屋内へ展開されます.梯子を用いた災害対応ロボットシステムは,前例のない新しいものであり,災害現場での応用可能性を大きく高める技術であるといえます.

  3. 親ロボットには,3次元レーザースキャナと全方位カメラを組み合わせた,吊下げ式統合センサユニットを搭載しています.同センサユニットで得られた情報はインターネット回線によって伝送され,遠隔地からの災害現場の把握,ロボットの遠隔操縦,環境モデルの構築などに使われます.

  4. 子ロボットは,45度の傾斜面や通常の階段を昇る,高さ50 cm 程度の障害物を乗り越えるなどの能力を持ちます.子ロボットにも3次元レーザースキャナを搭載し,オペレータは遠隔地から3次元画像を見ながら操縦します.



今回のプレス公開デモでは,ロボットの操縦は同じ敷地の中から行われますが,統合センサによって得られた情報はインターネット回線を通して(独)情報通信研究機構・情報通信危機管理オペレーション実験施設(SD 室)に伝送され,リアルタイムで臨場感提示されます.このデモは,遠隔地にある専門オペレーション室より災害現場を把握し,ロボットの遠隔操縦を行う技術の実用化に道を開くものです.
本研究開発は,総務省 戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)「研究主体育成型研究開発・産学官連携先端技術開発」の研究課題「遠隔ロボットを用いた災害時マルチメディア情報収集技術に関する研究開発」として平成15年度に採択されたものであり,今回の公開デモは,当初3年間の中間成果報告の一環として実施するものです.

[プロジェクトホームページ]
http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/SCOPE

「デモ会場・スケジュール」
場所:IHI エアロスペース川越事業所
〒350-1107 埼玉県川越市的場新町21-1
日時:平成18 年3 月10 日(金)(雨天決行)
スケジュール:
受付開始12:00
デモ説明開始13:00
終了15:00(予定)
交通案内:
□JR大宮駅→<20 分>JR川越駅→<10 分>JR的場駅→徒歩15 分
□西武本川越駅→<10 分>徒歩→JR川越駅→<10 分>JR的場駅→徒歩15 分
□東武霞ヶ関駅→タクシー10 分
□東武鶴ヶ島駅→バス15 分
※詳細についてはhttp://www.ihi.co.jp/ia/OfficeAndWorks/R&DCenter/123_index.html
をご参照ください.
注意事項:
□デモの取材,見学に際しては,事前にメールもしくはFAX にて下記へご連絡ください.
□事業所敷地内でのカメラ付き携帯電話の使用については,ご遠慮願っておりますので,あらかじめご承知おきください.

[問い合わせ先]
東北大学工学部・工学研究科情報広報室
TEL: 022-795-5898
FAX: 022-795-5898

【お問合せ】

東北大学工学研究科・工学部情報広報室
TEL/ FAX:022-795-5898
E-mail:eng-pr@eng.tohoku.ac.jp

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