東北大学工学研究科・工学部
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2008/05/09

航空宇宙工学専攻の吉田和哉教授らの研究グループがスプライト観測衛星の開発状況を報道公開いたします。

東北大学大学院・理学研究科および工学研究科では,スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)の開発を進めています.衛星開発が最終段階を迎えつつありますので,衛星開発の状況を報道関係者に公開いたします.


(1) スプライト観測衛星は,大きさ50 cm立方,重量50 kgの小型衛星です.衛星の製作費は約1億円であり,予算には文部科学省科学研究費補助金を使用しています.JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発している衛星が,重量数100kg〜数トン,開発費が数100億円であることに比べて,非常に小型でローコストです.また,フットワークの軽さを生かして,タイムリーな科学観測衛星を企画・開発できることも大学小型衛星の特徴です.

(2) スプライト観測衛星の目的は,大気上空の雷発光現象である「スプライト現象」と,地球起因のガンマ線を宇宙から観測することです.「スプライト現象」も,地球起因ガンマ線も近年になって発見されたものであり,スプライト観測衛星は世界に先駆けてこれらの現象の本格的な観測を行います.

(3) スプライト観測衛星は,平成20年度中に打ち上げ予定のJAXA衛星「温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)」の小型副衛星(相乗り衛星)の一つとして,種子島宇宙センターよりH-IIAロケットにて打ち上げられる予定です.(打ち上げ日は未定です.)今回の相乗り打ち上げでは,東大阪宇宙開発共同組合の「まいど一号」,東京大学のCUBE-SAT「プリズム」なども一緒に打ち上げられる予定です.

(4) 今回は,衛星のフライトモデル(実際に宇宙に打ち上げられるモデル)の全体像を公開します.今後は,搭載電子機器,観測機器の動作試験,打上環境および宇宙環境への適合試験(JAXAによる受入試験)等を経て,来るべき打ち上げ日に備える予定です.


なお,衛星組み立てを行っているクリーンルームは非常に狭いため,1社ごとに順番(取材申し込み受付順)に撮影いただくこととしますので,ご理解,ご協力ください.取材の申し込みは,FAXにて,東北大学工学研究科航空宇宙工学専攻・吉田宛て(022-795-6992)にお送りください.


日時:平成20年5 月15 日(木)午前10時〜
場所:東北大学大学院理学研究科 理学総合棟12F(青葉山キャンパス,自然史標本館の裏)
http://www.sci.tohoku.ac.jp/ja/third/campusmap03.html

[プロジェクトホームページ]
http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/SPRITE-SAT/

【問い合わせ先】
東北大学工学研究科航空宇宙工学専攻 吉田研究室
TEL:022−795−6990 FAX:022−795−6992
E-mail:yoshida@astro.mech.tohoku.ac.jp

【お問合せ】

東北大学工学研究科・工学部情報広報室
TEL/ FAX:022-795-5898
E-mail:eng-pr@eng.tohoku.ac.jp

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